金曜日の夕方はいつになく急いで自宅へ帰るのが日課となっている。そうだ。金曜日は次の日が休みということもあり、家でゆっくりできるという理由もあるが私にとって金曜日は週に一度唯一ゆっくりと時間をかけてお風呂に入れる日なのだ。

多くの人にとってはお風呂なんて生活習慣の一部で別段気にも留めない行為かもしれない。加えて忙しい現代人からすれば最も煩わしいと思う行為なのかもしれない。しかしお風呂の大好きなこの私にとっては至福の時間なのだ。

ちょっと、想像してみてほしい。湯船にぬくぬくと溜まっているお湯を、、、。

バスタブの八分目までお湯を入れると蛇口を閉めてそこへバスソルトを投入する。そうして次にほのかに香るラベンダーの入浴剤を散らす。これでお風呂の準備は完了だ。

そこへ私は防水加工のした文庫本とハーブティーを持って服を脱ぎ入るのだ。ラベンダーの香りが充満する中での読書は忙しない現実から離れられる幸せな時間である。
このひとときの時間のために一週間私は頑張るのだ。欲を言えば毎日この時間が欲しいと思う。
いや、時間が取れないことはないはずだ。しかし金曜日だから。金曜日のこの時間だからこそ味わえる幸せだと私は信じている。だから金曜日のこの時間だけにとどめておくのだ。